前回、前々回と堺の「住と維」を取り上げたので今回は「食」を少し見ていきたいと思います。今や大阪のソールフードから全国区にまで広まったお好み焼きのルーツをご存じでしょうか?諸説ありますが、茶菓子として提供された「ふのやき」から進化したという説が有力です。例えば「利休百会記」(千利休の弟子が記録した書物と想定されています)という茶会記に茶会に供された「ふのやき」という茶菓子が60回以上も登場します。(茶会記は、参加した人物や使った茶道具、供した料理・茶菓子を記録しています)作り方は、小麦粉を溶かし平鍋で焼き、片面に味噌や芥子を置いて丸めた物でした。現在も「ふのやき」(ふやき)として茶菓子を提供しているメーカーもありますが、こうした製法からキャベツやねぎ等を小麦粉に混ぜ合わせ、肉や海産物を置いて焼いたおこのみ焼きに進化したというのです。「ふのやき」という名は堺市西区の浜寺船尾(ふなお)町で始められたからとも言われています。まさに黄金の日々堺が生んだ茶菓子から進化した食べ物がお好み焼きなのです。改めて大阪ぼてじゅう難波本店で一番人気のスペシャル豚玉を450年の歴史とともにじゅっくりかみしめました。利休百会記の最初に(1590年ごろ)当時広島に居城のあった毛利輝元もこれを食している記録があることから、輝元がふのやきをことのほか気に入って広島でも作らせて、それが・・・と想像を膨らませながら。

かん袋 左くるみ餅シングル410円 右氷くるみ餅シングル420円
さてもう一つ堺の食をご紹介します。こちらは全国区ではありませんが、私の大好きなかん袋のくるみ餅です。「かん袋の由来」というパンフレットによると御餅司としての創業は1329年、鎌倉末期で、現在のご主人で27代目になるそうです。貿易港の堺らしく中国から来た農作物や東南アジアから輸入した砂糖を使い、工夫を重ね堺人に愛される茶菓子を作り続けてこられました。枝豆で作った緑がかった餡で餅をくるんだ素朴な見た目ですが、暑い日の氷くるみ餅に私は目がありません。餅を隠すようにかけられたアンコを蜜をかけないかき氷にまぜて餡の甘さで氷を口の中で溶かす、柔らかな餅を舌の上で転がしながら。ウーンたまりません。



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